ダンスの試験や資格・認定について

ダンスの試験や資格・認定について

2011年から小中高校でダンスが必修科目になり、学校ではダンスを教えることとなりました。

学校で習うダンスは、協調性や自己表現といったダンスの根本を“皆が楽しめる”つくりになっていると思います。一方、ダンススクールは、それを踏まえた上で少し技術的なポイントを意識したものとなっています。

学校の先生は教員免許が必要ですが、ダンスのコーチ・インストラクターはどうなのでしょうか。資格や試験はあるのでしょうか。

 

今回は、

ダンスの試験や資格・認定について

お話したいと思います。

 

 

■ダンスの資格について

ダンスの資格・認定検定を行っているところに「一般社団法人ストリートダンス協会」や「ダンス教育のJDAC(日本ストリートダンス認定協議会)などが挙げられますが、いずれも文部科学省の資格ではありません。しかし、一般社団法人ダンス教育のJDAC(ジェイダック)は、学校教育に取り入れられたダンス(創作ダンス・フォークダンス・現代的なリズムのダンス)の普及・振興のため、文部科学省の後援を受けています。彼らは全国各地で指導者やインストラクター育成のための研修会を実施し、指導者のレベルに応じた資格(ライセンス)を発行しています。研修会は、学習指導要領に基づいた内容で、生徒とのコミュニケーションの取り方や、指導マナー、安全対策など「ダンスが上手く踊れなくてもダンスの指導ができる」講習を行っています。

 

 

■資格は絶対に必要というワケではない

例えば、ジャズダンス・インストラクターになるための絶対的な資格は、特にありません。
現状では、インストラクター資格の有無よりも、ジャズダンスの実力の方が重視されます。
ジャズダンス専門のインストラクターとして仕事をしている人は、世界的な大会の優勝経験がある人、アーティストのバックダンサーやプロモーションビデオ(PV)に出演するなどの実績がある人がほとんどです。
また、バレエを教えるのにも資格はいりません。バレエは小さい女の子が習うことが多く、基礎からしっかりと教えられる指導力はもちろん、小さい子どもの心のケアも出来なくてはいけません。問われるのは、指導者としての高い総合スキルです。どんなジャンルのダンスでも“教える”以上、指導者としての能力は必要です。

 

 

■ダンスの資格は能力の証明

ダンスの資格は文部科学省のものではないため、学校のダンスとダンススクールのダンスは基本的に関係ないと考えて差し支えありません。また、ダンスの資格は国家資格でもありません。
しかし資格を持っていることで「人に教えるだけの知識と技術がある」という証明になります。もちろん、インストラクターとしての就職が有利だったり、エンターテイメント業界への就職が有利になる面もあります。