2,000kcalは必ず摂取!ダンサーに必要な筋力やスタイルを形成する3つの食事法

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ダンサーにとって、「高いパフォーマンスを常に発揮できる体の維持」は立派な仕事です。ただ、ダンスはカロリー消費が激しいですし、必要な食事量も人それぞれ違います。何も考えずに食べているだけだと、ダンスに必要な筋力や理想的なスタイルを育てられません。

そこで今回は体作りに必要な食事の基本と、おすすめの食事法をご紹介します。

 

 

男女ともに1日最低2,000kcalは摂取しよう

見た目を気にするあまり、食事量を必要以上に減らしてしまうと、体力が落ちてダンスの質も衰えてしまいかねません。良いパフォーマンスをするには体作りが大切なので、まずは食事で健康的な体を作っていきましょう。

 

 

ダンスで体を動かすなら通常より多くの栄養とカロリーが必要

「摂取カロリー>消費カロリー」で体重が増え、「摂取カロリー<消費カロリー」なら痩せていくのが体重の仕組みです。食事量があまりにも少ないと、代謝が落ちて筋力や体のキレも失われてしまうため、ダンサーを目指す人は意識してたくさん食べる必要があります。

 

 

目安は1日2,000kcal以上

政府の資料によると、ただ寝ているだけでも最低限消費するカロリー(基礎代謝)は、男性でおよそ1500kcal、女性で約1200kcalです。

そして、1日の消費カロリーは「基礎代謝×生活強度」で計算できます。厚生労働省の資料を参考に、一般的な生活強度である「1.5」を基礎代謝にかけると、大まかな1日あたりの消費カロリーは以下の通りです。

 

*男性2,250kcal

*女性1,800kcal

 

男女の平均をとると、おおよそ1日に2,000kcal程度必要になります。とはいえ、この数字はあくまでも目安です。身長、体重、ダンスの練習量などによって必要なカロリー量は人それぞれ。2,000kcalを基準にして、体重が減るなら食事を増やすなど、自分に合った食事量を見極められるようになりましょう。

 

 

ダンサーを目指す人が知っておきたい「PFC」とは

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人間の体をつくる栄養のうち最も重要なのは、3大栄養素の「たんぱく質(Protein)」「脂質(Fat)」「炭水化物(Carbohydrate)」です。これらの頭文字を取って「PFC」と呼びます。現在は名称が変更され、PFCバランスは「エネルギー産生栄養素バランス」と呼ばれています。

たんぱく質筋肉や美しい肌を作るために必要
脂質ホルモンの分泌に必須
炭水化物体を動かすエネルギーになる

 

同じ2,000kcalの食事でも、脂質と炭水化物たっぷりのお菓子だけを食べるより、3大栄養素を摂取できる食事がより健康的でパワーが出るのは当然のこと。ダンサーとしての体を作るために、バランスを考えて食事をとりましょう。

 

 

おすすめのPFC(エネルギー産生栄養素)バランス

たんぱく質13〜20%
脂質20〜30%
炭水化物50〜65%

たんぱく質は筋肉の維持&向上に必須で、脂質は減らし過ぎるとホルモン分泌に影響が出てしまうため、これらは基本的に毎日同じ量摂取するのがポイント。あとは残りのカロリーを炭水化物から摂取するだけです。

 

具体的な摂取カロリーの計算

*たんぱく質:体重×2g×4cal

*脂質:体重×1g×9kcal

*炭水化物:{2,000kcal-(たんぱく質のカロリー+脂質のカロリー)}

 

(例)体重60キロの男性の場合

*たんぱく質:60×2g×4cal=480kcal(120gに相当)

*脂質:60×1g×9kcal=540kcal(60gに相当)

*炭水化物:{2,000kcal-(480kcal+540kcal)}=980kcal(245gに相当)

 

PFCやカロリー計算の知識があると、摂取カロリーを自分で計算できるようになるので便利です。

 

 

ダンサーの筋力やスタイルの維持に役立つ食事法3つ

食事の摂り方でもボディコンディションが大きく左右されます。炭水化物は食べる時間を変更したり、食が細い方は食事回数を増やしたりしてダンスに適した体作りを目指していきましょう。

 

炭水化物は「朝・昼」か「運動後」に食べる

体のエネルギーとなる炭水化物は、運動等で使われないと脂肪に変わってしまいます。基本的には、食べてからエネルギーを消費できる朝や昼に食べるのがおすすめです。ただ、激しい運動をしたあとなら、炭水化物を食べても脂肪になりにくいとされています。

余計な脂肪をつけないように、太りやすい体質の人は炭水化物を食べるタイミングのコントロールを徹底してみても良いですね。

 

食べるのが苦手な人は食事の回数を増やす

たくさん食べるのが苦手な人は、一回の食事量を減らして食事の回数を増やしてみましょう。また、食事時にテレビやスマホの動画などを見ながら食べると、普段より多く食べることができます。

 

食べすぎてしまう人は食事時間を制限する

ついつい食べすぎてしまう場合は、「朝○時から夜△時までの間だけ食べる」「他の時間はノンカロリーの飲み物しか摂取しない」といったように、食べる時間を制限しましょう。15時間で2,000kcal食べるより、8時間で2,000kcalを食べる方が体感的な食事量が増え、空腹を感じにくくなります。

 

 

プロダンサーは体が資本!食事法で一番動ける体型を維持しよう

ダンスパフォーマンスが発揮できるプロポーションを維持しつつ、筋力や体力を伸ばしていくなら、少し体重が増えるくらいの食事量が必要です。1日に必要なカロリー量やPFCを自分で計算できれば、無茶なダイエットや食べすぎなどを心配する必要もありません。ダンサーは体が資本です。しっかりと栄養をとって、動ける体をつくりましょう。

 

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